SBI証券(ネクシィーズ・トレード)

こころの就労・生活相談室~元当事者PSWのブログ~

精神保健福祉士(PSW)を取得、統合失調症を抱えながら転職を繰り返し当事者として障害者雇用で働いた経験のある著者のつれづれ日記です。

統合失調症Q&A

統合失調症 一問一答

PSW精神保健福祉士)である著者が、自身の体験談を交えながら統合失調症の疑問に答えていきます。

Q1治りますか?

A完全に治るということはないようです。

治療をきちんと受ければ、寛解といいまして、病気を抱えながらも通常の社会生活をほぼ支障なく過ごせる状態になります。

治ったと思って勝手に薬を減らすと再発し、以前より重症となりますから服薬だけは徹底してください。

いくら焦っても、

急性期(入院)→休息期(療養)→回復期(リハビリ)

と回復のプロセスが順番にあります。回復期に入りますと、社会参加できるように配慮していきたいものです。

Q将来が心配です。

A金銭的な面では、精神科通院医療(自立支援医療)制度を申請し、

国保であれば医療費が無料になる自治体もあります。

また、障害年金を申請し、少しでも生活にプラスした方がいいです。

さらに精神保健福祉手帳も取っておくといいです。オープンでの就職や、失業しても300日の給付が受けられるなどの特典があります。

Q病気が回復する近道は?

A自分に合う薬を処方してもらう(相性のいい医師に出会う)ことです。また、ケースワーカー

アドバイスも聞いてみてください。

デイケアもしくは作業所を見学し、同じ病気の人と語り合うことをお勧めします。

病気が回復し、かつ人間的に成長できるのはこれ以外にありません。

デイケアから就労移行支援と、回復の場はたくさんあります。焦らなくても大丈夫です。

Q精神疾患があっても働けますか?

Aこれはその人の状態(障害の程度)によって変わってきますので、一概にはいえません。

症状を隠して転退職を繰り返すぐらいなら、就労専門の施設にきっちり通いましょう。

そこで遅刻休みなく通所してスタッフに確かな実績を示し味方になってもらいます。

その方が絶対にお勧めです。職員に人脈があれば、何かしら紹介してくれるはずです。

また、最低限の基礎訓練は受けましょう。時間にルーズになったり作業をおろそかにしてはなりません。

Q医者から仕事するにはまだ早いといわれるが

A再発を心配してそう言われるのだと思います。

せっかくいい仕事が見つかったのに否定されると悔しいですね。

しかし、信頼できる医師の言うことも一理ありますね。

勝手な行動は慎むべきですが、どうしても働きたい場合は、ケースワーカーに相談してください。

あなたなら働けると思ってもらえるような生活リズムを送りましょう。

Q栄養について・・

 薬さえ飲めば治るのでしょうか?

Aもしラーメンばかり食べて缶コーヒーを飲む生活を送っているなら改善していかねばなりません。

インスタントラーメンを食べるときは、せめてサラダも一緒に食べるなど栄養面を考えましょう。

バランスのとれた食事をとりつづけられるかどうかが健康面で重要な鍵を握ります。

朝:バナナと牛乳

昼:おにぎりと野菜サラダ

夜:栄養バランスのいい食事(弁当など)

コーヒーはできるだけ無糖を買うようにしましょう。

Q私たちに向いてる仕事は何でしょう?

A一概には言えませんが、私の体験からは、さほど神経を使わない単純作業

もしくは、短時間の農作業の手伝いを上げたいと思います。

データ入力や伝票整理なども可能性はあると思います。

営業・販売が好きな人はいいですが、ノルマとスピードが要求される仕事は絶対避けてください。

期間の決まった仕事(契約・臨時)で任期をまっとうするという目標を持つのも大切な経験なのでおすすめです。

Q病気があっても結婚できますか?

A結婚の大前提は安定した収入があることと体調が安定してることの両方がポイントです。

まずはそれをクリアできるようしましょう。


Q付き合っている人が精神疾患を抱えています。このまま付き合って大丈夫でしょうか?

A簡単ではありません。優しく接してあげれば自然と治るだろうと思ったら大間違いです。

いいときも悪いときも、一生涯病気と向き合う覚悟があるなら貫いてください。

症状の特徴を正確に把握して症状がでたらさっと対処できるぐらいになりましょう。

働けないと生活も厳しくなるのでそこもしっかり見極めないといけません。

Q仕事(会社勤め)がしたい。

Aお気持ちはよくわかります。ハローワークは、事務は身体、製造は知的(障害)をイメージしているようです。

自分の武器は、売りは、何なのか、それをよく整理して、スタッフに添削してもらいましょう。

自分がしたいことと、会社がやってほしいことは違います。その違いを整理することは難しいので、

自分をよく知ってくれている人に支援してもらいましょう。

また、人づてに紹介してもらえる仕事のなかには、理解のある人がいて運良く続くこともあるようです。

私たち精神の人は『持続・継続』の力をまずは磨いてください。趣味から始めるだけでで十分です。

花の水やり、公演の散歩、将棋の研究分析、写経などです。

継続のなかで工夫することが「くせ」になり「おもしろく」なればなお良いです。

作曲・作詞・小説・イラストなど、『創造力』は誰よりも私たちの方が豊かだったりするのです。

Q面接で障害をオープンにすると落とされるが・・・

A安定しているのであれば「薬は念のため飲んでいますが、再発することなく安定しています」

と伝えられます。

やはり個人で動くより支援員と一緒に動いた方がいいと思います。

Q就職先がなかなかみつからない。

A不況で求人が減っているは事実です。

やりたい仕事がみつかるとよいですが、仕事を選んだりいやな仕事を避けているとなかなか職にあり

つけません。なんでもやってやるとの意気込みで、まずはパート求人から受け入れてみてはどうでしょうか?

なかなか続かない場合は続かなかった理由を分析してみましょう。

過去のプライドは捨てないと生活していけないのが現状です。


Q朝体調が悪くなかなか起きれないのですが

A厳しいようですが、それではいつまでたっても朝に勝てません。

働こうとしている人が、体調を理由にして働かなければ給与がもらえないのと同じように、

朝起きれない生活というのは人生という舞台から降りるようなものです。

朝起きないと人生で負けてしまいます。もったいないので、朝はしっかり決意して(笑)

起きましょう。寝る時間を早めるのは工夫の一つです。


就職してから 一問一答

Q勤務中、肩の力を抜けと言われるが抜き方がわからない。

A一生懸命真面目に取り組んでいる証ですね。

私もよく言われます。逆に教えてほしいところですが、入職したての頃は頑張って早く認めて

欲しいあまり誰かれ少なかれそうなってしまうようです。

特効薬はないと思います。あなたなりの力の抜き方を体で覚えるのが一番よいです。

人から教わる度に全力で覚えようとしてさらに固くなっちゃいますから・・・。

Q就職して大切なことは何ですか?

A社内のコミュニケーションです。

努めて仲良くするよう心がけてください。担当の人だけでなく、

全員を味方につけるぐらいの気持ちでしゃべっていきましょう。

遠慮して話しかけないのは逆にマイナスイメージをもたれるようです。

Q

職場の人にきつくあたられます・・・

Aきっちりとしてほしい意味で言い方がきつくなってる場合や、

その人自身にストレスが溜まってて吐き出されているからかもしれません。

そう割り切れば少し楽になるかもしれません。人は人。他人の言動に一喜一憂しては

こちらが損します。仕事をきっちりできるようにして、何言われても気にしないようにしてください。


心の旅

冬のつらさを耐え切った人は春の温かさもわかります。

冬の時代にその『心』がつかめない人は、また同じ失敗を繰り返してしまう恐れがあります。

その人にしかわからない心の課題・・・

手探りのなかで、技を身につけるような、そんな不安な気持ちを懸命に前へ前へと進ませ、

見つけ磨いていきましょう。

なぜ病気になってかくも苦しい人生を生きてゆかねばならぬのか・・・。

私はこう思う。

病気であるがゆえに健康の大切さがわかる。また、病気でなければわからない人生の深みがある。

人生に絶望するかもしれない。しかし、私はそうは思わない。夢と希望は自らつかむものだ。

他の誰でもない、唯一の自分の人生を切り開いていくのは自分自身なのだ。

忍耐・希望・勇気は誰の心にもある。希望をもって忍耐強く、勇気の一歩を今日も歩みだそう。












統合失調症 一問一答 2

Q 障害年金はどうすれば受給できますか?

Aはじめて精神科を受診したとき(初診日)にどの年金に入っていたかを調べましょう。

仕事をしていて発病した→障害厚生年金

仕事をしていないときだった。→障害基礎年金

初診日までの年金加入期間が、全期間を通して3分の2以上ある場合は受給できますが、

初診日に年金に加入していなかった人や3分の2以上納めていない人は受給できません。

(初診日が30歳の人の場合、20歳から30歳までの間に(120ヶ月のうち)、6年8ヶ月(80ヶ月)以上年金を納めていれば受給資格を満たします。)

初診日に年金に加入していた人はいいですが、うっかり加入していなかったときは、原則もらえませんのでご注意を。


Qそれでも、もらえる方法はないのか?

Aすべての人がもらえるわけではありませんが、あります。

内容を知りたい方は、事務所までメールをください。個別にお答えします。

(年金を受給できる可能性のある人からは、サポート料として有料料金を頂きます。

受給が難しいと思われる人からは、お金を頂きません。)


(Q初診日に年金に加入していなかったが、年金はもらえるか?)

A可能性はゼロではありません。裏技を知りたい人はメールにて相談を受け付けます。




Q障害年金を受けながら働くと年金が減額するそうですが・・・

A所得が一定以上あれば、減額対象となりますが、月給が十数万円程度であれば、

基本的に減額されることはありません。そのまま全額受給できます。


Q仕事を続ける上で大切なことはなんですか?

A人間関係です。良い関係を維持できるように工夫しましょう。

相手の立場に立って考えることや、失敗を隠さずに早めに報告したり、

できないことをできると背伸びして言わないことなど・・・。

また、朝の出社時間を少し配慮してもらうと、安心感があります。

働いている人の中には、朝10時からの出勤で長く続いている人もいらっしゃいます。


Qどうしてもクローズでいきたいが・・・

A単発のアルバイトや、期間限定での求人の場合、クローズの方がいい場合もあるかと思います。

クローズを否定するものではありませんが、長く続けたい場合は、やはりオープンにして理解されながら

働いたほうが長く続くようです。