2018-01-01から1年間の記事一覧
「座談会形式で自分の病気を語り合うんです」 紺野先生はそう話をしていた。形式張らずに心を病む人同士がありのままを語れる環境をつくっていく。 これはPSW(精神科ソーシャルワーカー)にとって必要不可欠の実践要素だ。作業所を見学した後は気分が晴…
雄志は積極的に友人をつくろうと思い切って雑談の輪の中に飛び込んだ。冗談がよく飛び交い、おもしろい話しが多かった。よく笑い、心に満たされるものがあった。雄志は、友人をつくりたい、そう強く願っていた。 それはあまりにも孤独な環境に身を置きすぎた…
「俺、病気があって薬を飲んでいるんだ。」ある日、雄志は、地域の親友である剛(つよし・仮名)に悩みを相談していた。 「病気はだれでも一つや二つぐらいあるで。要はそれで自分が負けるのか勝つのかが問題や。よく言うやろ、『他人と自分を比較して生きる…